まほろ街に行った帰りの電車の中で。
二人の中年オヤジが座っていた。
ジャンバーを着ていて、仕事の帰りなのか。
その斜め前に立って本を読んでいたら、
その二人のオヤジさんたちの会話が聞こえてくる。
中年にしては、二人とも甲高い声だから、余計に聞こえてくる。
今にしては珍しい政治の話をしていた。
前の小泉首相、ブッシュ大統領、資本主義のあり方、
格差問題、いじめ問題。
聞いていて、良くそれなり勉強している感じだった。
次から次へと展開していく。
賛同しているときは、頷いて、反対ならば、その意見を
述べているのだ。聞いていても飽きない。
最後に言ったこと、この国はどうなってしまうのか。
今の政治は場当たりで、何十年後の日本をどうしたいのか、
どうあってほしいのか、そのビジョンがない、と言ったときに、
電車が新宿駅に着いた。
『今の金持ちは貧乏人のことを考えない人たちが増えた』
自己責任ってなんだろうか、と考えてしまうのだ。