六月十九日(金)
今日も慌てて会社に行く。曇よりした空だが雨が降ってないのがアリガタイ。車中にて、石原千秋【謎とき 村上春樹】光文社新書を読む。『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』の5編・5冊の本が取り上げられている。『ねじまき鳥クロニクル』を読んで、不思議な読書感に浸った。それから、次々とハルキ本を読んでいったが中に何が書いてあったかはあまり覚えていない。読書はそういうものでもいいのかとも思う。【謎とき 村上春樹】のはじめにの項に下記の文が出てきて、ひどく新鮮な感じを受けたと書いてある。読んでいると横文字がイヤミでなくリズム感が出てくるのだ。
僕はビールとコーンビーフのサンドイッチを注文してから、本を取り出し、ゆっくりと鼠を待つことにした。
10分ばかり後で、グレープフルーツのような乳房をつけ派手なワンピースを着た30歳ばかりの女が店に行ってきて僕のひとつ隣りに座り、僕がやったのと同じように店の中をぐるりと見まわしてからギムレットを注文した。 『風の歌を聴け』から
でも、新刊『1Q84』は、まだ読まない。今日は太宰治ファンにとっては特別な日ナノかも知れない。ときどき眺める
「yomunelの日記」がいい、何か心地良い。言葉つかいのうまい文章は夏の25mのプールにひとりで浮かんでいる気持ち良さだ。(盗作なのだ)《モンガ堂の日記》に不忍ブックストリート・一箱古本市のブログ一覧表を載せたのだが、「yomunelの日記」からのカウントが4番目の多かった。このブログの人気が高いせいなのか。六月十九日、私にとっては何もなくちょっと残業しただけの日だった。