3月13日(土)
夜、
NHK【火の魚】を見る。主演の原田芳雄さんが、昼間のスタジオパークに番宣に出ていた。NHKでも、こんなことするのか、するか。09年度文化庁芸術祭大賞を受賞していると言うので見たのだ。原作が室生犀星で、実際の話しなのか。テレビでは、今風に脚色されていたが。見終わった後にネットで調べると、室生犀星【密のあはれ】新潮社に、【火の魚】に出てくる筋書き通りに金魚の魚拓が使われているというのだ。先日、この【密のあはれ】を古書店の店頭で買ったばかりで、金魚の絵が描いてあるなーと思っていたばかりなので驚いたのだ。【密のあはれ】を古書サイトで見ると1件しかなく、かなりの高額の値段が付いていたので、余計に頭に残っていたのだ。「人生なんてなあ。かつて自分が金魚だった。それが魚拓にされるまでの物語だ」 一箱古本市の助っ人の顔合わせ会にも行かずに、今日もゆっくりと過ごす。
【火の魚】は、〈室生犀星の小説『蜜のあはれ』(1959年)の表紙「金魚の魚拓」の製作をめぐる、室生犀星と装幀家の栃折久美子との物語〉と書いてあった。