12月3日(土)
青梅街道の木々が紅葉しいる。が、平均した色合いになっていないのがおかしい。日当たりとか、温度かの影響だろうが。でも、ほんの何mも離れていなくても、その紅葉の違いは何だろうか。それぞれの樹の持つ気力の差だろうか。荻原魚雷【本と怠け者】を、少しずつ読んでいる。源氏鶏太の二足わらじに目が止まる。サラリーマンは、ある一定の時間を拘束され、その中で仕事すれば、その代価として給与がもらえる。誰だったか、上司か、次姉が言ったのか、『会社員は、仮の住処だから何をやりたいのか、それを探しなさい』。『オレは何をやりたのか』と自問自答する時期があったが、どうもいつもの調子でずるずると過ごして来ていた。ある時、会社の後輩から行けないのでとチケットをもらって行って見ると、そこに会社の女性がバイオリンの先頭位置にいた。オーケストラのリーダーの次に重要な位置だという。彼女のように会社員、バイオリンなど二足わらじ的な人は多いだろうが。ほとんどが趣味的なものだ。ある一定の技量とかなると別問題だ。役者になりたい、作家になりたい、弁護士になりたいとか、漠然の思いが。高校のときの知り合いが、弁護士になったという連絡をもらったときには驚いた。麹町の弁護士事務所のいて、会社と近かったので、それに至った動機など聞いて見ると、意外にもスポ根漫画だっという。やればオレにもできるという気持ちになったというのだ。本人の意志が強さがあるだろうが。いろいろな刺激があったが、ずっとサラリーマンというぬるま湯の世界に浸かっていたのか。『オレは何をやりたのか』を思い続けながら老いぼれていくだけだろうか。